殺虫剤の使用方法
ブロードキャスト処理 --広い領域に渡って液剤を噴霧したり、 粉剤で処理すること。均一に分布させる。
バンド処理 -- 液剤を帯状あるいは広い幅に噴霧すること(通常6−8センチ)。
エッジ処理 --バンド処理に類似しているが、幅が狭い(2.5 - 5 センチ)。
スポット処理 --通常は残留性の殺虫剤を狭い領域で使用すること。
亀裂・隙間用エアゾール --空間、空隙、隙間、亀裂あるいは その他の狭い場所に処理するためチューブを使って特殊なエアゾールを使用すること。
亀裂・隙間処理 -- 殺虫剤を亀裂、隙間、あるいはシームに入れる。殺虫剤が亀裂、隙間あるいはシームの外に 残留しないように処理する。
粉剤処理 -- 1粒子の厚さ以下で粉剤を薄くコートすること。
圧搾空気噴霧器: 残留噴霧を行うためにPCO業者が使用する基本的な機器は圧搾空気噴霧器です。 例として、異なる噴霧パターンで噴霧できる調整ノズルのあるB& G® ステンレス噴霧器があります。 さらにこの噴霧器は狭いプラスチック製のチューブをつけることにより亀裂・隙間処理 にも使えます。圧搾空気噴霧器は、使用が簡単で、効率がよく、容易に入手できます。
簡易型噴霧器:家庭用の簡易型液剤噴霧器は、残留噴霧を行う方法の1つです。 これらの製品は、アプリケータノズルを含めて販売されています。 これらは、通常ピストルグリップやハンドポンプが殺虫剤の容器についており、容器の底にサイホン管が延びています。亀裂、隙間処理用のチューブはないものの、これらのハンドポンプ式噴霧器は、圧搾空気噴霧器と同じような噴霧処理が できます。
エアゾール噴霧器および煙霧器: エアゾール噴霧器および煙霧器により表面、空間処理ができます。 これらのエアゾール製品は、他の機器を必要としません。
亀裂・隙間用エアゾール: この特殊なエアゾールは、害虫駆除用品を販売しているPCO業者から入手できます。 使用に当たって細いアプリケータチューブあるいはストローを亀裂、隙間に挿入します。 これらの亀裂・隙間用エアゾールは、 高濃度の殺虫剤を不活性ガスに溶解させたものです。 殺虫剤を狭い亀裂に噴射すると、不活性ガスは急速に少し、処理表面に殺虫剤が残留します。 これらの残留物は、標準的な液剤よりも長期間残留します。 なぜならば、純粋な殺虫剤は水あるいは乳化剤が混じった殺虫剤よりも安定であるからで す。
亀裂・隙間用エアゾールは、多くの異なる成分が配合されており、正しく使用すると安全で、 効果が発揮されます。成分としては、クロロピリホス (Dursban®)、 ダイアジノン、プロポクスル (Baygon®)、フェノキシカーブ、 ハイドロプレン、ホウ酸、シリカゲル、ピレスリン、合成ピレスロイドなどがあります。 付録Bを参照してください。
粉剤散布器 :粉剤を亀裂、隙間処理で散布できるような 手動式散布器を購入することができます。 PCO業者は、バルブ式およびふいご式の散布器を使用しています。 これらの散布器は、害虫駆除用品を販売しているPCO業者を通して入手することができます。 粉剤を亀裂あるいは壁の空隙に散布すると、空隙の深部に入りこみます。 壁の空隙に使用した場合、粉剤はしばしば長期に亘って残留します。
ベイトステーションとアプリケータ: ベイト剤は、プラスチック製の容器に入っているか、 あるいは注射式容器に入ったジェル として入手できます(第7章のベイトを参照)。 ベイトステーションの上についている粘着テープにより、ほぼいかなる表面にもつけることができ ます。 注射式アプリケータを使用する場合、ジェルベイトは、スポット(小さな粒)にして子供やペット が届かない場所につけてください。 ベイトステーションおよび/あるいはスポットは、ゴキブリ数のモニター結果に基づき、粘着トラップと同じ場所につけなければ効果はありません(第4章トラップの配置参照)。
どのように殺虫剤を使用するかが非常に重要となります。 正しく使用することが処理の有効性を高めることになります。 例えば、もし簡易式の家庭用スプレーでバンド処理すると、ゴキブリが生存している亀裂や 隙間に殺虫剤を入れることができません。 しかし、もしこれらの隠れた場所にエアゾールで亀裂、隙間処理をすると、殺虫剤処理はより 効果的となります。
どの殺虫剤処方を選択するかも非常に重要となります。 住居で一般的に使用されている材質の多くは、特定の殺虫剤処方と反応し、駆除効果が よくなくなることがあります。 例えば、乳化剤 (EC) は、通常多孔質の材質に浸透し、殺虫剤がゴキブリの駆除に 用いられなくなります。 一方、水和剤(WP)は、多孔質材質上で水が蒸発した後でも長期に亘って材質表面に残留します。 他の例として、もしクロロピリホスECでスポット処理するとすれば、若干のプラスチック 材質を損なう可能性があります。しかし、もし代わりにベイト剤でスポット処理すれば、 材質を損なう可能性はなくなります。
ゴキブリ駆除において殺虫剤の残留性も重要な要因となります。 殺虫剤が有効であり続ける時間の長さが、処理が成功したかどうかに影響を及ぼします。 表5にゴキブリが棲息する場所で最も有効な殺虫剤の処方と 使用方法を述べます。
処理場所: ゴキブリは種によって好みの場所があるので、最も効率よく駆除するには住居内の 特別な場所をターゲットにする必要があります。 駆除において以下のリストが役に立ちます。

チャバネゴキブリ:

チャオビゴキブリ
チャオビゴキブリは、他の種よりも水に対する要求度が低いので、家、アパートあるいは ビルのあらゆる部屋に見つけることができます。チャバネゴキブリで述べたあらゆる場所に 加えて、その他の場所を余分に処理する必要があります。

トウヨウゴキブリ:
トウヨウゴキブリは、低温、高湿、水を必要とします。これらは、チャバネゴキブリについて述べた と同じ場所に棲息しますが、地下、浴室、洗濯室、キッチンの流しの下によく集まります。 チャバネゴキブリと同じ処理を施してください。以下のような特別の処理を行います。

ワモンゴキブリ:
ワモンゴキブリは、他の種よりも少ないものの、ネブラスカ州の住居において しばしば問題となります。このゴキブリは、チャバネゴキブリが見つかる場所に見られ、 またオリエンタルゴキブリが見つかるいくらかの場所でも見られます。 もし、ワモンゴキブリの兆候が見られれば、チャバネゴキブリやオリエンタルゴキブリと 同じような特別の処置を行ってください。
特にワモンゴキブリは特定の住居を好むので、特別に調査しなければなりません。 これらの場所とは、ボイラー室、スチーム管、加熱床配管、温水供給管、加熱ダクトなどの ように非常に温かく、湿気のある場所です。 これらの場所に殺虫剤処理するには、長期間残留する殺虫剤を使用します。
一般的に、液剤は高温多湿条件下で急速に分解します。 粉剤処理は効果的ではあるものの、粉剤がしけないことが肝心です。 もし正しく使用されればベイト処理は、湿度にあまり影響を受けず、液剤あるいは粉剤のいずれ よりも長時間持続します。
どのような殺虫剤も使用する前に、ラベルに記載されている指示をよく読み、それに従って ください。この情報は役に立つのみならず、法的なものです。 ラベル表示と一致しない使用は、法律違反と見なされ、罰金となります。
| 場所 | 剤型 | 使用方法 |
|---|---|---|
| 木製の床 | EC | エッジ処理、バンド処理 |
| 木製のベースボード a | WP | 亀裂・隙間処理 (エアゾールあるいは液剤)、バンド処理 |
| ビニール製のベースボード a | WP | バンド処理 |
| カーペット a | WP | エッジ処理、バンド処理 |
| コンセント モーター、コンプレッサ |
粉剤処理、 C & C エアゾール処理 b | 粉剤、亀裂・隙間用エアゾール 非導電性の(プラスチック製)アプリケータを使用 |
| ペンキを塗った乾燥壁面 | なし | 奨められない。 |
| 偽天井の上 | 粉剤 | 粉剤処理 |
| 配管の回りあるいは配管の上 | 油型 EC, C & Cエアゾール、ベイト剤 | 亀裂・隙間処理 (エアゾールあるいは液剤), スポット処理 |
| 壁の空間部分 | 粉剤、, C & C エアゾール | 粉剤処理、亀裂・隙間処理、エアゾール処理 |
| 断熱材、ファイバーグラス | 粉剤 | 粉剤処理 |
| 食料保管 c 場所 |
EC, C & C エアゾール、ベイト | 亀裂・隙間処理 (エアゾールあるいは液剤), スポット処理 |
| 機器 c | 粉剤、 C & C エアゾール、ベイト | 粉剤処理、亀裂・隙間処理あるいはスポット処理 |
| キャビネットc | EC, C & C エアゾール、ベイト | スポット処理、バンド処理、亀裂・隙間処理 (液剤あるいはエアゾール) |
| 高温部分 | EC, C & C エアゾール、ベイト | スポット処理、バンド処理、亀裂・隙間処理 (液剤あるいはエアゾール) |
| 濡れた部分 | 油型 EC, ベイト | スポット処理、バンド処理、亀裂・隙間処理 |
| 油じみた場所 | WP, C & C エアゾール、ベイト | スポット処理、バンド処理、亀裂・隙間処理 (液剤あるいはエアゾール) |
| 戸外 | EC | ブロードキャスト処理 |
a - EC 剤は、木材の塗装、カーペットの染料、ビニールの化学物質 と反応し、殺虫剤の活性が落ち、表面に損傷を及ぼすことがあります。
b - これらの亀裂や隙間用殺虫剤は、水型あるいは油型の乳化剤を含んでいないので、 電動モーターやスイッチ基盤を処理するのに適しています。 冷蔵庫やフリーザーのモーターハウジングは、チャバネゴキブリの繁殖にとって重要であり、 見逃される場所です。
c - 食料あるいは食器が含まれる場所を処理する前に、 食料や食器をすべて取り除き、殺虫剤と接触しないようにしてください。
| Pesticide Education Resources @ University of Nebraska-Lincoln | |